40代で子育てとキャリアを両立させる転職のポイント

40代は子どもの保育園や小学校の行事が本格化し、同時にキャリアアップや働き方の見直しも避けては通れない時期です。共働き世帯であれば、子どもが保育園に通うタイミングや小学校へ進学するタイミングを考慮しながら、仕事との両立方法を模索する必要があります。日本では、共働き世帯の割合が年々増加し、保育施設の整備も進められてはいるものの、実際には保育園の待機児童問題や小学校の学童保育の定員オーバーなどが依然として大きな課題になっています。
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こうした環境の中で、40代という経験豊富な世代は、自分のキャリアだけでなく家族の生活設計を総合的に考えながら転職を検討しなければならないため、一筋縄ではいかないのが現状です。しかしながら、企業側も働き方改革や人材不足への対策から、柔軟な勤務形態を積極的に取り入れる動きが出てきました。そこで大切なのは、子どもの成長ステージに合わせて仕事を調整できる企業風土や制度を見極め、自分に合う職場を選択することです。
共働き世帯での転職タイミングの見極め方
共働き世帯で転職を考える場合、家族構成や保育・学校のスケジュール、経済的な事情など多岐にわたる要素を総合的に検討する必要があります。保育園の場合、一般的には4月入園が主流ですが、年度途中で空きが出るケースもあり、自治体ごとに入園選考の基準や点数制度に違いがあります。小学校に上がってからは学童保育の枠が限られており、地域によっては早めに申し込まないと利用できないこともあるため、転職時期との整合性を図ることが重要です。 さらに、保育園や小学校の行事は年間を通じて散らばっており、特に運動会や卒園・卒業式の前後は何かと準備や送り迎えが増えがちです。
ここで大事なのは、転職先で有休を取りやすい環境や在宅勤務制度が整っているかどうかを事前にチェックすることです。なぜなら、急な子どもの発熱や行事参加などに柔軟に対応できる働き方を選ぶと、子育てとキャリアが両立しやすくなるからです。 また、パートナーとの役割分担を改めて話し合うことも、転職時期を決める上で欠かせません。どちらか一方に育児や家事の負担が偏りすぎると、転職後も思うようにパフォーマンスを発揮できず、結局ミスマッチが起こってしまう可能性があります。忙しい時こそ、お互いのスケジュールや負担を「見える化」して共有することで、よりスムーズなタイミングでの転職が実現しやすくなります。
働き方改革で変わった企業の対応力

働き方改革の流れを受け、柔軟な勤務制度を整える企業が増加しています。具体的には、フレックス制度、在宅勤務、リモートワーク、副業容認、さらには週休3日制度など、かつては珍しかった制度が多様に導入されるようになりました。コアタイムを短くし、朝夕の送り迎えに対応できるようにしたり、職種に応じて在宅勤務を認めたりする企業も少なくありません。特に情報技術系やコンサルティング企業などは、業務のデジタル化や成果主義を推進しているところが多く、時間に縛られない働き方が比較的実現しやすいと言われています。
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一方で、そうした制度があっても運用面が追いついていない企業もあるため、実際に面談で制度の利用実績や上司の理解度などを確認することが肝心です。企業によっては「制度はあるけれど、実際に使いづらい」という声もあるので、転職前の情報収集が大きな意味を持ちます。働き方改革が法律面で定着しつつあるとはいえ、現場レベルではまだ試行錯誤が続いているケースも多く、特に育児中の40代社員に対して理解があるかどうかは企業選びの大きなポイントになるでしょう。
家族ファーストな会社の見極めポイント
子育てとキャリアの両立を重視している企業は、具体的にどんな特徴を持っているのでしょうか。まずは、育児休業制度や短時間勤務制度、在宅勤務制度などが整備されているかどうかが基本的なチェックポイントになります。そこに加えて、実際に活用できている社員の割合、復帰後のキャリア支援や配置転換の柔軟性なども要注目です。また、子どもの学校行事への参加や急病対応などに対する社内文化も重要で、「子どもの事情なら仕方がない」と簡単に済ませられる風土があるかどうかを面接や社内の雰囲気から感じ取れると安心です。
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最近は、企業として子育てサポート企業の認定(「くるみんマーク」など)を受けているケースも増えていますが、認定の有無だけで判断するのは早計です。なぜなら、実態と制度が乖離している場合や、社内の特定部署は活用しやすいが他部署では使いづらいといったケースもあるからです。実際に転職口コミサイトやネット上の情報などを活用して、現場の声をリサーチするのが効果的です。家族ファーストを掲げる企業であっても、一人ひとりのライフスタイルや子育ての状況は異なるため、転職先に求める条件を細かく絞ったうえで情報を吟味する必要があるでしょう。
子どもと向き合う時間を増やすには?

子どもと過ごす時間を確保するために、仕事の負荷を下げる方向だけを考える人もいますが、必ずしもキャリアを犠牲にしなければならないわけではありません。たとえば在宅勤務を導入している企業なら、通勤時間を削減できる分、子どもと接する時間を増やすことが可能ですし、フレックス制度があれば朝や夕方に子どもと一緒に過ごす時間を調整できる場合もあります。実際、週に数回リモートワークを導入した結果、夕食を家族で囲む頻度が上がったという事例もあるようです。
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また、小学校に入学すると放課後の時間帯が増えるため、学童保育や習い事などをうまく活用する必要があります。ただし、学童保育は定員オーバーになりやすく、地域によっては抽選や長時間保育の空きが限られることもあるため、「いつでも預けられる」とは限りません。そのため、親側も柔軟な働き方を駆使しつつ、子どもとの時間を確保していく工夫が求められます。子どもが成長するにつれ、思春期に入ると親とのコミュニケーションが減りがちですが、小さい頃からこまめに接する時間を確保しておくことで、年齢が上がってからも自然に親子の対話が続きやすくなります。
まとめ
40代で子どもがいる方は、子育てとキャリアを両立させるうえで、転職を大きな決断として捉えている人が多いでしょう。家庭があるからこそ、多少仕事がつらくても家族の顔を思い浮かべて我慢してしまいがちですが、本当にその働き方や職場環境が自分に合っているのかを再考する意義は大きいです。また、家族、特に配偶者の理解が得られないケースもあるかもしれませんが、お互いの立場や希望をじっくり話し合ったうえでの決断であれば、必要以上に自分を犠牲にする必要はないはずです。
実際には、保育や学校行事とのスケジュール調整、家族の生活リズム、経済的な事情など解決しなければならない課題はたくさんあります。それでも働き方改革を機に社会全体が多様な働き方を模索しはじめた今、以前よりは子育て世代にとって選択肢が広がっていることは確かです。大切なのは、自分と家族の将来像を思い描きつつ、利用できる制度や環境を賢く見極めることです。40代はキャリアの転機になりやすい一方で、子どもの成長にも大きな影響を与える時期です。だからこそ、自分の気持ちも大切にしながら、家族を大切にする働き方を実現できる転職先を選びたいものです。
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参考サイト
- 厚生労働省 令和元年版 厚生労働白書
- 総務省 統計局 就業構造基本調査
- 内閣府 子ども・子育て本部 待機児童情報
- 独立行政法人 労働政策研究・研修機構 働き方改革に関する調査
- 日本経済新聞社 在宅勤務・リモートワークに関する記事
- 厚生労働省 育児・介護休業法の概要
- 東洋経済オンライン 週休3日制を導入する企業の現状
- くるみんマーク取得企業のデータベース情報
- 公益財団法人 日本生産性本部 テレワーク関連調査
- 厚生労働省 男女共同参画社会に関するデータ