40代での転職活動は「年齢の壁」があると言われます。実際、転職経験者の約76%が転職に年齢の壁を感じ、その平均年齢は41.4歳だったとの調査結果もありますprtimes.jp。そんな中、私は40代で100社近くの面接に挑み続け、最終的に希望の転職を勝ち取りました。本記事では、なぜ諦めず挑戦し続けたのか、そして年齢の壁を超えるために私が編み出した面接術をお伝えします。40代の求職者の皆さんが自信を持って面接に臨めるヒントになれば幸いです。
40代で面接100回、なぜ挑み続けたのか?

「40代ではもう転職は難しい」と何度も耳にしました。それでも私が挑み続けた理由はシンプルで、自分のキャリアを諦めたくなかったからです。前職でやり切った達成感があったため、新たな環境で自分の力を試したいという想いが強く、家族を支える責任も含めてキャリアを諦めたくない気持ちが原動力となりました。
もちろん現実には書類選考すら通らないことも増え、面接でも「今さら40代で転職ですか?」といった質問を受ける厳しい場面もありました。それでも、40代にも自分を必要としてくれる会社が必ずあると信じていたからこそ挑戦を続けられたのです。実際、昨今は人材不足の影響もあり、中高年の転職市場にも追い風が吹いていますjinzainews.net。自分の経験を評価してくれる会社はきっとある——そう信じて100回の面接に立ち向かったのです。
年齢による印象と戦う、言葉選びの極意
面接では最初の印象が肝心です。40代という年齢から受けるイメージと戦うため、言葉選びには細心の注意を払いました。特に意識したのは、「若い人に上から目線と思われない話し方」です。例えば、自分より若い面接官に対して「昔は~だった」「普通は~だよね」といった押し付けがましい言い方は避けました。経験談を話すにしても、「だからあなた達もこうすべき」という論調ではなく、「私の経験ではこうでした。御社ではどのように考えますか?」というように、相手の意見も尊重する姿勢で語るよう心がけたのです。
また、柔軟で前向きな印象を与える言葉を選ぶこともポイントです。例えば「最新の技術についていけるか不安でしたが、勉強して克服しました」のように、弱みを見せつつも学習意欲と適応力をアピールする表現を多用しました。「もう若くないので…」といったネガティブな自虐は一切口にしません。代わりに「年齢を重ねた分、対応力には自信があります」とポジティブに言い換えます。このように言葉の端々で意欲と謙虚さを伝えることで、年齢によるマイナス印象を払拭できると感じました。
言葉遣いに不安がある場合は、若い世代の同僚にフィードバックを求めるのも有効です。私自身、息子世代の社員に模擬面接をお願いし、指摘を受けて表現を柔らかく改めたことがあります。また、ChatGPTなどAIツールで自分の回答を客観的にチェックし、硬い表現をより伝わりやすい言い方に修正する練習もしました。こうした工夫で、年下の面接官ともスムーズにコミュニケーションできるようになります。
「マネジメント経験」の語り方に差が出る

40代ともなると管理職やリーダー経験がある方も多いでしょう。そのマネジメント経験の伝え方ひとつで、面接官の受け取り方には大きな差が出ると感じました。私も当初は「○○名の部下をマネジメントしてチームを率いてきました」などと実績をストレートに語っていました。しかしある面接で、「それだけ部下がいたのに、なぜあなたは転職するのですか?」と突っ込まれ、自分の伝え方の未熟さに気付かされたのです。
それ以降、マネジメント経験を話す際は自慢ではなく学びを中心に据えるようにしました。例えば、「10名のチームを率いる中で、メンバーそれぞれの強みを活かす難しさを経験しました。しかし試行錯誤する中で、人に任せ信頼することの大切さを学びました」といった具合に、経験から何を得たかにフォーカスして伝えたのです。ただ成果を列挙するのではなく、その経験を通じて自分がどう成長し、次の職場で何を活かせるかを語ることで、面接官の反応も明らかに良くなりました。
さらに、自分だけがすごいのではなくチームが成し遂げた成果として語ることも意識しました。例えばプロジェクト成功の話も「自分が牽引した」より「メンバーと協力して成し遂げた」と言い換えるだけで、謙虚さと協調性が伝わります。40代の豊富な経験を伝える時こそ、謙虚さや人から学ぶ姿勢を示すことで、「この人なら若手とも良い関係を築けそうだ」と思ってもらえるのです。
採用側が期待する“ベテラン像”とは
では、企業の採用担当者は40代のベテランにどんな姿を期待しているのでしょうか。私が数多くの面接を経て感じたのは、落ち着きと即戦力、そして柔軟性です。20代・30代の若手にはエネルギッシュさや将来性を期待する一方で、40代には豊富な経験に裏打ちされた安定感や頼もしさを求めているように感じました。
実際、ある面接で「若手をリードしてほしい」、別の場で「これまでの知見を共有してほしい」と期待を伝えられました。企業側は40代転職者に即戦力やマネジメント力を求めているのだと実感します。
そしてデータもそれを裏付けています。40代以上の転職希望者数は年々増加し過去最高水準に達しておりjinzainews.net、人手不足から経験豊富な人材は奪い合いの状況ですjinzainews.net。つまり「40代だから不利」と委縮する必要はなく、むしろ若手にない価値を提供できるチャンスがあるのです。
もちろん、企業が期待するベテラン像には年相応の成熟さも含まれます。私も面接では、若手のように過度にはしゃいだアピールはせず、落ち着いた態度で誠実に受け答えすることを意識しました。かといって消極的になるのではなく、穏やかながらも熱意はしっかり伝える。そのバランスが「さすがキャリアを積んできただけのことはある」という安心感に繋がるのだと思います。
年齢が武器になる瞬間とは何か
面接の中で、40代という年齢がむしろ武器になったと感じた場面がいくつかありました。例えば、難しいプロジェクトにどう対処したか問われた際、20代では経験し得ないトラブル事例を挙げて解決策を語ったところ、面接官が深くうなずいて聞き入ってくれました。
さらに最近では、ベンチャー企業があえて経験豊富な40代・50代を管理職や役員として迎えるケースも出てきましたlogmi.jp。若手にはない視点や人脈を持つシニア人材は、状況によっては若手以上に価値があると認識されつつあります。このように、状況次第で年齢は大きな強みになり得るのです。
ポイントは、自分の年齢をネガティブに捉えず、活かせる場面を見極めることです。面接でも「○○な時は自分の経験が役立てる」と具体的に伝えることで、面接官に「このポジションでこの人の経験値が武器になる」とイメージしてもらいやすくなります。年齢の壁を感じる場面があっても、それ以上に年齢が武器になる瞬間を積み重ね、私は最終的に転職成功を掴み取りました。
40代の転職は平坦ではありませんが、年齢ゆえの強みもたくさんあります。大事なのは尻込みせず、自分の経験と魅力を信じて挑戦し続けることです。面接では年齢をマイナスではなくプラスに捉え、胸を張って自分をアピールしてください。きっと自分を必要としてくれる企業に出会えるはずです!